東京女子体育大学新体操競技部

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何もないということ

何もないということ

数年前、オリンピック・パラリンピックの事業で東京都の離島、青ヶ島という場所に行った。
羽田空港から八丈島✈️へ飛び、そこからヘリコプターでフライトだ🚁
しかし悪天候で2日間、八丈島で足止めとなった(2日で飛んだのはマシな方で10日以上も飛べないことも良くある、幻の離島と言われているらしい…)

太平洋にポッカリと浮かんだ島は、周りが崖、その上に様々な色の緑の絨毯が溢れるように敷き詰められている、まるでアニメの「君の名は」のロケ地のような形をしていた。
ヘリを降りると、小学校の職員の方「何にもない島にようこそ…」と出迎えてくれた。
確かにビルも商店街も、コンビニもファミレスも何も無い、遠くで鳴いている牛の声が聞こえ、空では鳥が舞っていた…

島の小学生、総勢5人は学年もバラバラ、笑顔で元気いっぱい、日に焼けた肌は健康そのものだ、授業中の教室を覗いてみると、1人に1人ずつ担任の先生が着いて授業をしていた。
放課後はピアノに柔道、サッカーに竹馬、地元派出所の警察官や地域の人も指導に当たる。

いよいよ、私の授業‼️
体育祭で発表するため、マット運動を中心に集団演技を作って欲しいとの依頼があった。体育館の倉庫のマット置き場を見ると1人1枚準備出来るほどのマットが置いてある。2台ある跳び箱、一コマ40分の授業を5人で飛べば授業の終わりにはヘトヘトだ…

 

何もない???
そうだろうか?

この場所はあまりにも豊かだった。
活断層のあるこの土地は、ひんぎゃと呼ばれる地熱で蒸気が噴出する場所があり、料理が出来る。
明日葉のははあたり一面に生えており、ちょっとちぎって味噌汁に入れることだってできる。
島を飾るように額紫陽花が至る所に咲いている。
澄んだ空気、満天の星、見たこともないような大きな魚が取れる。

夢のような場所とその時間は、数年経った今でも幸せな思い出として深く心に刻まれている…

私には何もないと言う選手に出会うことがある…

何もないと感じた時に、何があるかを考えてみたらどうだろう…

何かある、何もないと思っている人こそ、きっと誰もが持ってない何かが必ずある…

秋山エリカ

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