いつも不安だった
本番で良い演技をしたい…
その思いが強ければ強いほど突如として不安に襲われる
そんな時はいつも自分の頭の中で思い浮かべながら、最初から最後まで頭の中で演技をした、これをイメージトレーニングと言って良いのかはわからない、何故ならボロボロに失敗する自分も私の頭の中には居るからだ…
頭の中で演技をする前に自分に言って聞かせる「自分はどの部分に対して不安なのか?どこの難度が安定していないのか見つけよう…」
最初のポーズからラストポーズまでボロボロになる訳ではない、1つの演技の中には何ヵ所かの不安、作品を作り立ての時は数十ヶ所になることもある…
歯が痛ければ歯医者に行く
お腹が痛ければ内科
骨折なら整形外科
体に痛みがある場合、自分の痛みが何から発生しているのかをしっかり理解することで治療、回復に向かうことができる。
新体操における不安も、それと同じことで、不安の原因を探るのだ…
小心者の私は、自分の不安原因から目を逸らさず、心を不安にさせる痛みの原因を確実に突き止めることが私の日課だった。
不安な場所が確定したら、それそのものが練習課題であり克服する材料となる、そこまで来ると不安は不安で無く、チャレンジするための課題となった。
そして、それを解決することそのものが面白いと感じていた…
オリンピックまでの日々、それは課題解決の道であり、課題が見つかった瞬間に「私はこの課題を解決出来るのか試されている」そう自分に言い聞かせた…
運動オンチの私には沢山の沢山の課題が与えられた…
秋山エリカ