東京女子体育大学新体操競技部

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運動オンチのオリンピック その4

運動オンチのオリンピック その4

チームの1人として努力することが自分のスタイルとなった。
「自分の作品だけはちゃんと仕上げるんだ」そんな思いで試合に向かっていた…

しかし、いざ世界の人たちと肩を並べ試合をするとなると、自分の背の低さや、手具操作の未熟さを感じることも度々あった。

以前ほど落ち込むことは少なかったが、大学1年の終わりから大学3年の中頃までそんな時期が続いていた…

3年の秋ごろ、海外の大会に参加した。試合を終えた私は何気なく観客席で海外選手の演技を観ていた、何人もの選手が入れ替わり立ち替わりフロアーの上で演技を行なっている、その中で一際、目立つ選手に釘付けになった…

名もなき選手、手具操作が上手なわけでもない、どちらかと言うと太めでスタイルも良いとはいえない、私よりも順位が下だった。
その選手は笑顔と輝きに溢れていた。そして1分半の演技が終わった瞬間に、弾ける様な笑顔で観客席に手を振りフロアーから出て行った…

その姿は、やるだけのことをやり切った輝きに溢れていた…

私は、その時ゲンコツで頭を殴られたようなショックを受けた。
心が動いた、感動した…

世界の大会に多い時では数百人の選手が参加する。
その中で優勝者は、その中のたった1人だ…

でも自分が練習してきたこと、自分が出来ることを全て出し尽くす事は自由だ、小さい人も大きい人も、手具操作が上手くても下手でも、どの国の人であるっても、自分の演技を全力で自分らしくやることは全ての選手に与えられたチャンスなのだと感じ、胸が熱くなった…

一瞬で心の中のモヤが吹き飛んだようなきがした。
背が低くてもどこまでやれるかやってみよう

遅いスタートだけどどこまで成長出来るかやってみよう

手足が短かい人は新体操やってはいけないなんてルールブックには書いてない自由なんだ

そして私は日本人だ‼️

そう思った。
もうイジケた気持ちはどこにもなかった。

私は日本人だから日本の音楽を使って日本風にやってみよう、そう思って作品を作った。
世界の人の反応は「難解だ」「変な子」そんな反応だった。
それでも嬉しかった。
人の心に残ったのだと感じた…

それからは、自分にしかできない技、自分だけの世界にこだわった、五明先生も音楽の古川悦子さんもチームだ‼️
強い心で秋山の世界を創り上げることが楽しみとなった…

大学4年の春
フランスでの世界大会

ボールの演技が終わった瞬間、会場にいる全ての観客が総立ちで声を上げ、拍手を送ってくれているのが目に入った。
それどころか本来ならウォーミングアップエリアでアップをしているはずの各国の選手やコーチが私の演技を見にきてくれていて、戦うべき相手である私に対し「エリカ良かったよ」「面白かった」と言いながら大きな拍手で私を祝福してくれた。
幸せだった…
そして私はこの大会でメダリストとなった。

世界の中に入ると背が低く、手足も短い、そんな私が…

そんな私で良かった…

コンプレックスが無ければ、こんなにも人がやっていないことに拘って作品は作らなかっただろう…

これまでのモヤモヤも、自信の無さも全てのことが感謝へと変わった瞬間だった…

秋山エリカ

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